

【Features】
コロナで苦しむひとり親家庭に音楽家としてできること
手笛奏者 なかしま拓
【Regulars】
・2020 【ニーゼロ】 No.10 私の女神
・スペースニャンベーダーリヴネコ 第56話 「母の仇」
・YOKOYARI BROTHERSの水差し論
第五十四試合 「VS 矛盾シリーズ」
・宇井のクリエイター発掘ラボ
「No.29 加藤まり」
・Seiya Asanoの 2021年映画の旅
15th Film. 「Rising Phoenix」
Features

今回この寄付企画を立ち上げたのは福岡を拠点に活動する手笛奏者、なかしま拓さん。
手笛とは、両手を祈るように組み合わせ息を吹き込む、楽器を使わず自らの身体一つで音を奏でる奏法です。 なかしまさん自身もひとり親家庭で大変な経験をされています(後述)。
同じ境遇だからこそ、新型コロナウイルスの影響で苦しむひとり親とその子供の力になりたいと、音楽家として自分にできることとして考えたのが、2月にリリースされたカバーアルバム、3月にリリースされるミニアルバムの売り上げの一部をひとり親家庭に寄付するというものでした。
日々のコロナ疲れ・自粛疲れ、なかしまさんから奏でられる手笛の優しくて力強い音色に癒されてみてはいかがでしょうか。
Now on sale

cover album『healing』
¥2,000(税込) / 全11曲入り
“コロナ禍を癒したい”、そんな想いを込めて、福岡在住のアーティストを集め、4名で共同制作しました。 手笛:なかしま拓 ギター:荒牧輝信. マリンバ:越智亮太 フルート:永田梨紗

2nd mini album『雪月花』
¥1,500(税込) / 全5曲入り
オリジナルの楽曲3曲に加え、カバー曲2曲を収録しました。
手笛奏者 なかしま拓
1995年12月4日生。 福岡市博多区出身。楽器を使わず手で 奏でる音色は聴くものに癒しと驚きを与える。 福岡県を中心に、全国・世界で活動しており、 年間100本以上イベントやメディアに出演。 TED×Hakanaやアポロシアターにも登壇した、 グローバルアーティスト。

❶独学で習得した手笛
15歳のときにギターを始めた友人に触発され、自分も音楽をやりたいと思い12歳のときにテレビで見た手笛の記憶を頼りに、手の組み方、音の出し方を探り探りで毎日6〜7時間練習をし、音が出るまでに3日間かかったそう。
❷路上ライブ
20歳のときに中洲で初めて行なった路上ライブ。1年ほどはプロとしての仕事はほとんどなく、ときには心ない言葉や迷惑行為を受けることもあるそうですが、それでもめげずに自分と音楽を信じて、今でも週に5日ほど中洲や天神など各所で行なっています。
それが仕事に繋がるきっかけや原動力にもなっています。
❸アポロシアター出演
アメリカの有名なクラブ『アポロシアター』で半年に1回開催される公開オーディションに参加、多くの参加者の中、見事予選を突破。本戦では10名で争い、日本からの飛び入り参加で英語も喋れないという中で4位入賞を果たしました。
「事前申込みがなく、出れるかどうか分からない状況で当日の朝4時から並んで出番を待ちました。」
根気がスゴイ!


ひとり親家庭の
私だからこそ。
今回立ち上げた、ひとり親家庭への支援ですが、私自身も15歳のときに両親が離婚して母子家庭になりました。お金がなかったので小遣いもなく、年間5,000円程度で過ごしていました。
母は日々の家事をこなしながら毎日パートに行って私を弟を育てていたので身体もボロボロだったと思います。
そんな環境だったので、当然音楽に挑戦するお金もなく、結果お金のかからない手笛に巡り会いました。
しかし、「お金がない」という理由で夢を諦めざるを得ない子供達も多くいると思います。そんな子供達がひとりでも減るように、親ひとりで子供を育てる親の負担が少しでも軽くなるように、そんな願いを音楽の力で応援出来たらなと思います。
同時に、音楽の力で皆さんをコロナ禍の日々の中の癒しになればなと思います。
Regulars

No.10 / 私の女神 @ 釣川 Photo by Yuuki & Numako

どんな風に感じるのか
どんな言葉を話すのか
どんな未来を描くか。
私に与えられた
私だけの自由なんじゃないか。
この命、
この身体、
ここに生まれる感情の全ては、
私のもの。
私は、
私の女神なんだ。
この目に映る全ては
わたし次第。

夢を描いたいっちばんはじめ。
わたしは、ただ、たのしくって
身体中の細胞のひとつひとつが
よろこんだ。
それはまるでこの身体に
生命力を与える儀式のような
純粋な祈りだった。
この世界には数えきれないほどの感情と
おんなじくらいの言葉がある。
それに触れるたびに
自分の輪郭がはっきりとしていく。
他人と、自分。
この世界と、自分。
空気と、自分。
境界線でもあるそれは
いつかわたしの心にも引かれてしまっていた。
文・トウゴユウキ
宗像のおすすめのお店
dining Linova(リノヴァ) -ピザ、パスタ、ステーキ-

赤間駅南口から徒歩5分にあるdining bar。 ソファー席、テーブル席もあります。また落ち着きのあるカウンターで、お一人様からでも気軽に入れるお店です。


メニューは、オーナーがこだわり抜いて厳選したものばかり。大きなピザ窯で焼くピザや自家製の生パスタ、ソーセージなど、このお店でしか食べることのできないメニューが魅力です! 宗像産の果実を使ったオリジナルカクテル(ノンアルコールドリンク)も。

週末や祝日は御満席の場合がございます。ご来店の際は、お電話をいただけると幸いです。
dining Linova 〒811-4175
福岡県宗像市田久3-2-2
営業時間:12:00~15:00, 18:00~20:00 火曜〜土曜日
12:00~16:00 月曜、日曜日
(ご予約)0940-35-2769
※新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、営業時間及び営業日が変更になる場合がございます。

自家製麺うどん 月うさぎ -うどん-
宗像の長閑な田んぼの風景に佇む宗像で唯一、細麺のうどん屋さん。

麺だけではなく自家製にこだわった出汁は、長崎県平戸さんの焼きアゴを使用。
また、他では食べられない“黄色”の柚子胡椒がより一層うどんを引き立てます。
メニューは、あたたかいうどんから冷たいうどん、釜玉やご飯ものまで幅広く取り揃えております。
中でもごぼう天うどんは、器からはみ出す程の迫力!

自家製麺月うさぎ 〒811-3413
福岡県宗像市曲1689-3
営業時間:11:00 ~ 15:00 水曜定休
(ご予約)0940-35-0444
※新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、営業時間及び営業日が変更になる場合がございます。



やあ諸君。なんか…緊急事態宣言の解除が見送りみたいな空気が漂っているんだが、これを諸君らが読んでいるころには、世の中はどうなっているんだ? 世間の人の緊張感が若干薄れて、最初に緊急事態宣言が出た時よりも自粛ムードが感じられないよな。
このコロナ禍で多くの人が大変な思いをしている。医療現場や飲食店やその他諸々だ。どうにか俺たちが手を取り合って助け合っていかないといけない状況だ。
特に飲食店は、お取り寄せやテイクアウトをしたり、家にいながら美味しいお店の料理を食べたりして俺たちが直接的に応援できる。「家にいながら外食気分を味わおう!」なんてキャッチコピーで盛り上げているよな! 俺もいくつかテイクアウトをしたぞ!
確かにお取り寄せやテイクアウトは、お家で外食気分といえばそうかもしれないが…やっぱりどう考えても家の中だから「外食」ではないよな! どうせならちゃんとお店で食べたい! だって「お家で外食」って、冷静に考えたらめちゃくちゃ矛盾してる言葉だぞ!
こんな感じで普段はすんなり受け入れているけど、改めて考えると矛盾している言葉が世の中にはたくさんある! それを矛盾しているということから目を逸らしている諸君ら! 納得いかねえなぁ!
諸君らが気付いていない矛盾した言葉をバシバシぶつけていくから、覚悟しておけ!
●ラスト3回
自粛期間、家でどう過ごすか悩んだ末に、筋トレを始めた人も少なくないんじゃないか?
そういうトレーニングとか運動をしているときに「はいじゃあラスト3回! 頑張ろう!」とか言うけど、「3回」だと「ラスト」ではないだろ! 「ラスト」は1回なんだよ!
●動くな!
刑事ドラマなどで犯人を追い詰めたときに言うセリフ。
「動くな! 動いたら撃つぞ! 大人しく手を挙げろ!」
手を挙げたら動いちゃうだろ! 撃たれたくないんだよ!
●最もシリーズ
「あなたが最もお勧めする本を3冊、教えてください」などにあるような「最もシリーズ」!矛盾の宝庫だ! 「最も」は頂点だからな。頂点は一つだ! 「最強の四天王」みたいな言葉もめちゃくちゃ矛盾してるぞ!
●悩みがないのが悩み
じゃあ悩みあるじゃねえか!
●桃の天然水
桃から出た天然の水ってことか? それは果汁だろ! 果汁100%ジュースだろ。もし少しでも手を加えてるんなら「桃の人工水」って名乗り直せ!
●サハラ砂漠
「サハラ」はアラビア語で「砂漠」って意味らしい。じゃあサハラ砂漠は「砂漠砂漠」だな。結局のところ、砂漠ってことだな。「2回同じこと言ったら嘘」って昔誰かが言ってたぞ。本当にそこは砂漠か?
●豆腐
豆が腐ったら「納豆」だろ! 豆腐ってすげえよな。腐っててもなおあの白さ。
●ファイナルファンタジー
一体いつファイナルを迎えるんだよ! これも「最もシリーズ」みたいなもんだな!
●あり寄りのなし
結局「なし」なんだろうが! 変に期待させるな!
「僕と付き合ってください!」
「ん〜ごめんなさい。別に嫌いってわけじゃないんだけどね、まぁなんと言うか、あり寄りのなしって言うか…その、ごめんね」
「あり寄りならちょっとは期待できるよね! 君が振り向いてくれるように頑張るから!」
数ヶ月後…
「いい加減しつこい! なしって言っただろ。いつまでアタックしてくるんだよ!」
「あり寄りって言ったじゃないかよ! そりゃねぇよ!」
…ほらな。
●勤労感謝の日
勤労に感謝をするってなんなんだ? いつも働いている自分ご苦労様、ってことじゃないのか? じゃあなんで休みじゃないんだよ! 休ませろ! 感謝して結局働くんなら、平日と変わらないだろ! 毎日勤労感謝の日だ!
●どちらかといえばそうだ
アンケートにご協力お願いします。「Q 夜寝る前にスマホを触ることがある」
1 そうだ
2 どちらかといえばそうだ
3 どちらともいえない
4 どちらかといえばそうではない
5 そうではない
このアンケートの選択肢、2と4必要か? 「どちらかといえばそうだ」って、結局そうなんだろ! そんな微妙なニュアンスを集計して何の役に立つんだよ!
●恋愛リアリティーショー
ショーって言っちゃったら「リアル」ではないだろ!
●一周回って面白い
一周回ったら元の位置だろうが! てことはお前は最初から面白いと思ってたってことだ。何をあたかもセンスがあるような言い方してるんだ、恥ずかしいやつめ!
俺たちのこの水差し論も、「一周回って面白い」って言われることがよくあるんだよな。なんでみんな真正面から「面白い!」って言ってくれないんだ? その一周の間に何が起きてるんだよ…教えてくれよ!

※本記事の内容は個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません。

2020年に公開されたNetflixのドキュメンタリー映画、『Rising Phoenix』を今回紹介致します。
ロンドン・パラリンピックの成功からリオでの開催に至るまでの苦難、そして実際のパラ・アスリートの物語、そしてパラリンピックの精神を力強くまとめた本作は、五輪関連の問題で愚かな状況に陥っている開催国の方々にこそ観て欲しく取り上げました。
創設者のルートヴィヒ・グットマン博士はナチスドイツから逃れてきたユダヤ人医師で、社会から疎外された人々の救済を信念としていました。彼は第二次世界大戦後のイギリスで、脊髄損傷を負った帰還兵のための病院に配属されました。当時の衛生管理と医療技術では感染症を防ぐのは困難で、多くの負傷兵が半年以内に死亡することが予想されていました。
しかし、グットマン博士は床ずれ(褥瘡)を防ぐために一定間隔ごとに寝返りさせる処置を行い、更には、物理療法の観点からスポーツでのリハビリを考え付きました。
この進化系として最初のパラリンピック大会が1948年に彼の病院で開催されましたが、参加者はわずか16人でした。4年後にオランダが参加したことで国際的な大会へと発展し、1960年に23カ国から400人の選手が参加して開催されたローマ大会から正式のものとなりました。
さて、今作はスポーツドキュメンタリーとして誰もが観易い王道の構成であり、シビアなトレーニング映像や息を呑むような試合の瞬間に加え、アスリートたちのパーソナリティに迫る背景が組み合わされています。カメラの配置はテレビ中継のそれよりも、極めて選手と近距離に設定してあるため、彼らの鼓動と熱気が最大限の臨場感で伝わります。選手の身体的特徴を真っ向から撮影することで、その強さ、逞しさ、美しさを強調し、更には登場する選手たちを模した古代ギリシャ風の石像をイメージとして挿入することで、人類一人一人異なる身体を持つことへの神秘性を印象付けます。
オリンピックの直後に同じ場所で開催されるパラリンピックは、誰が最速、最強、最高の選手になれるかという競い合いを越えた存在意義があります。それは全ての異なる個性・障害を持つ人々の誰もがスーパーヒーローになれる可能性を示すことに他なりません。これは、生まれながらの能力や個性、性別や障がいが決めるものではなく、その全てを誇りと情熱で超越し、本人の努力こそが導く奇跡なのです。
この尊い「平等の場所」であるオリンピック・パラリンピックは、一体誰の為に開催されるか、今一度考え直さなくてはなりません。大資本のため? 権力のため? 国家のため? 勿論開催の為には、強大な支援も必要でしょう。
しかし、手段と目的をはき違えては本末転倒です。反対派もここを混同したまま意見を述べがちではないでしょうか。
アスリートに未来の自分を重ねる、全ての子供たちの為に。そして成長した彼らが夢を叶えられる機会のために。「普通の人間が、普通じゃないことを成し遂げる」、そんな無限の可能性を信じる正義のために。来る東京五輪が、この大切な意志を失わず開催されることを心から願っています。

Seiya Asano
95年生まれ。宗像市出身の元格闘家。現在は映画ライター兼自主制作映画監督として活動。「観てない人には是非興味を!観た人には是非知識を!」をモットーに、映画をメディアやイベントで解説。


発掘隊長
UUU計画 宇井 一八

クリエイターNo.29
加藤まり
紹介文 余白、記憶、想像力を軸に製作しています。風景や空想の星を描くことが多いです。


