LiV issue049

 

Contents

Features

(ニーゼロ)
此処で20代を生きる私たちのフォトメンタリー

Regulars
・Seiya Asanoの2020年映画の旅
   6th Film. 「チェルノブイリ・ハート」
・スペースニャンベーダーリヴネコ 第47話
「拐われた二人」
・YOKOYARI BROTHERSの水差し論「VS.初期装備」
・宇井のクリエイター発掘ラボ No.20 「ウチノアイ」

Features

私たちは出会ってひと月足らずでこの企画の製作に取り掛かることになった。

おなじ地域に住んでいる同世代。 それが私たちの共通点だ。

まだ仲の浅い私たちは、ファインダーを向け合うことでお互いを知ろうとしていた。

映された自分は、思っているより良かったり、悪かったりした。

それは自分自身との対話でもあった。

これは1年間を通して、ファインダーを向け合う私たちの

【Photomentary(フォトメンタリー)・・・photo+documentary】である。

(ニーゼロ)

此処で20代を生きる私たちのフォトメンタリー

vol.1 向き合ってみる。

SELF PORTRAIT IN MY PLACE

LiV4周年を記念して始まった企画 2020 (ニーゼロ)。

しかし初の撮影を目前にして状況は一変した。

3人での撮影をすることが叶わなくなった私たちは、

まず自分自身と向き合ってみることにした。

撮影から編集まで使用したのはスマートフォンのみ。

住み慣れた場所も、アイデアさえあれば

最高のフォトスタジオに様変わりする。

トウゴユウキ(22)
俳優/古民家たらいま店主
Q1、 撮影場所はどこ?・・・・・・・・・・・・・・ 2階のトイレ
Q2、 ポイントは?・・・・・・・・・・・・ ピンクと赤の色使い
Q3、 加工に使用したアプリは?・・・・・ VSCO、foodie
Q4、 コンセプトは?・・・・・・・・・ 60’s american pop

Q5、 最近のテーマ・・・・・・・・・・・ 『次の峠を目指す』Instagram : @togoyuuki / @togo_yuuki_work
NUMAKO(27)
フォトグラファー/占い師
Q1、 撮影場所はどこ?・・・・・・・・ 自分の部屋の窓際
Q2、 ポイントは?・・・・・・・・・ 自然光と影のニュアンス
Q3、 加工に使用したアプリは?・・・・・・・・・・ VSCO
Q4、 コンセプトは?・・・・・・・・・・・・ My Landscape
Q5、 最近のテーマ・・・・・・・・・・ 『新しい扉を開ける』
Instagram : @nmkphoto62 / @nmk0162
RINO(20)
学生/アクセサリー作家
Q1、 撮影場所はどこ?・・・・・・・・・・・・・・・・ 自分の部屋
Q2、 ポイントは?・・・ カーテンの素材感を生かしたところ
Q3、 加工に使用したアプリは?・・・・・・・・・・ Pics Art
Q4、 コンセプトは?・・・・・・・・・・・ わたしのひみつきち
Q5、 最近のテーマ・・・・・・・・・ 『未だ見ぬ自分との出会い』
Instagram : @ri___62.o0l / @to___.ch_z

Present’s by RINO

ra___.f

どんなスタイリングにもインディヴィデュアルなスパイスを与えるアクセサリーを展開中。

No.1

No.2

No.3

No.4

【No.1,No.2 <Pierce> 】
シンプルなTシャツスタイルにも遊び心を与えてくれる存在感のあるピアス。
夏の日差しに揺れる姿で視線を集めて。

Price : ¥1,300

【No.3,No.4 小指 <Ring>】
コバルトクロム合金製のリングは錆を心配することなく長く風合いを楽しめる。

Price : ¥2,200

【No.3,No.4 薬指 <Ring>】
同じくコバルトクロム合金製。
シンプルながら人と少し違うアクセントの欲しい時に
さりげなく手元を演出してくれる。

Price : ¥2,200

価格は全て税込です。

※ご購入はinstegramアカウント @ra___.f ダイレクトメッセージより※

Regulars

6th Film. チェルノブイリ・ハート

 2004年のアカデミー賞にて短編ドキュメンタリー部門で見事受賞を果たした『チェルノブイリ・ハート』を今回はご紹介致します。

1986年4月にウクライナ(ソ連)のチェルノブイリ原子力発電所で発生した事故がもたらした多大な被害については論を俟ちません。本作では「チェルノブイリ・ハート」と呼ばれる特殊な心臓疾患や、重度の障がいを持って生まれてきた子供達をありのままに記録しています。

増大する健康被害に対して医療現場では人手が乏少な結果、手術を受けられないまま命を落とす多くの子供たち。また、彼らに非情な対応を行う看護師や、現地周辺のリテラシー格差。カメラが捉える全ての光景に複雑な現実を垣間見ます。放射能、すなわち原発事故という「取り返しのつかない失敗」は多くの命を奪い、人体に悪影響を及ぼし、更には人間の心まで破壊してしまったのです。

原発と言えば福島第一原発事故以降、日本では未来のエネルギー政策についての議論が展開され続けていますが、国外の事情はどうでしょうか。ドイツやベルギーを筆頭に脱原発に向け方針を定めた国はいくつか挙げられますが、ロシアや中国は原発の建設に依然として積極的ですし、米国の原子力産業は安全保障と密接なため莫大なコストが費やされています。それらに留まらず、インドやASEAN諸国の成長に伴い世界のエネルギー需要は2040年には2017年比で30%上昇すると推測されています。これだけでも一朝一夕で白か黒かに振り分けられない問題であると考えられます。

原子力の問題に限らず、如何なる課題も繁雑かつ重大なリスクが常に横たわっています。異なる思想・人生・ヴィジョンが交錯し、更には考えることすら放棄して道筋が不明瞭なまま歩むのでは「第二・第三のチェルノブイリ」が誕生するだけです。戦争や差別、いじめ、杜撰な管理体制故に生まれた大事故。人類史には取り返しのつかない失敗が無数に刻まれています。私たちが生きる「今」は、そういった過去の延長線上に存在します。この瞬間が前述の「取り返しのつかない失敗」によって奪われた「誰かにとって二度と戻ってこない未来」と並行していることを決して忘れてはいけないのです。

『チェルノブイリ・ハート』を鑑賞して「可哀そうな子供たち」しか目に映らないのならば、残念としか言いようがありません。単なる遠い土地で起こった昔の出来事ではなく、私たちの将来について語るべきドキュメンタリーだからです。

「深き淵に臨まざる者は没溺の患いを知ること無し」。現代を生きる私たちは、歴史上の「没溺」を知っている賢者な筈です。立場や人種を越えて協力し合い、慎重さを失わず、そして誰からも未来を奪うことのない世界を築いていけたらと強く望んでいます。

Seiya Asano
95年生まれ。宗像市出身の元格闘家。現在は映画ライター兼自主制作映画監督として活動。「観てない人には是非興味を!観た人には是非知識を!」をモットーに、映画をメディアやイベントで解説。また、自身が編集・DJを務めるラジオ『RADIOMKC』をYouTubeにて配信中。 生涯ベスト3は『ぼくのエリ』『続 夕陽のガンマン』『顔のない眼』Youtube Ch. → Munkata City
 ステイホーム! やあ諸君、いかがお過ごしかな? この水差し論を読む頃には世の中の自粛生活が少しは緩和されているのか? 外出自粛でなかなかLiVを手に取ることもできないだろうから、もしかしたら俺たちの熱い思いもほとんど届いてないかもしれない。どうか「こんな世の中大変な時でも、あいつらはしょうもないことに茶々を入れてるんだろうな…」とでも思っていてくれ! ズバリその通りだからな。
 ウイルス一つで世界がこうも変わってしまうなんて、ほんの数ヶ月前までは考えられなかったぞ。まるでゲームや映画の世界みたいだ。これがロールプレイングゲームの世界ならば、俺は主人公になって悪の根源であるウイルスという「魔王」を倒す冒険の旅に出るのにな。
 まず俺は国王のもとに行く。
「おぉブラザーPよ。世界は今ウイルスという魔王に侵され、このままでは滅亡してしまう。どうか、そなたに魔王を倒して欲しい」
 よくあるロールプレイングゲームの始まりだ!
「ではそなたに武器と防具とお金を授けよう。そして旅の中で仲間を見つけ、魔王を倒すのじゃ!」
 ブラザーP は ひのきのぼう と ぬののふく を てにいれた!  …いやいや、なんでじゃーい! 初期装備しょぼいな! ずっと前から思ってたんだが、ロールプレイングゲームの始まりで国王から支給される装備、しょうもなさすぎるだろ! 納得いかねえなぁ!
 今ではロールプレイングゲームもたくさんの種類があるから、マンネリを脱するために物語の始まり方が色々と違ったりする。でも、まだファミコンが主流だった80年代や90年代初期、だいたい冒険の始まりはあまりにもしょうもない装備を国王から支給されるのがほとんどだった。
 世界を滅亡させるかもしれない悪とこれから戦うってのに、「檜の棒」と「布の服」って…国王は家の畑に現れたイノシシでも退治させるつもりか? 檜の棒って、ただ檜の木を削り出して作った棒だぞ。
「ね〜パパ〜〜、ボクも剣が欲しいよ〜! お願い、買ってよ〜」
って駄々をこねる息子に対して、
「ったく仕方ないなぁ、剣くらいパパが作ってあげるから!」
って渋々作ったやつが檜の棒だろ! 子供騙しにも程がある! 布の服なんて肌寒さから守ってくれるくらいだろうが! しかももらえるお金もめちゃくちゃ少ない。多分、体力を回復させる薬を数個買えばなくなるくらいのお金だ。まだ親にもらう小遣いの方が多いぞ!
 世界の命運を託す人に対してこんな頼りないものしか与えられないって、よっぽど国の財源がないとしか思えないな! これから旅に出るって時に、そんな国の経済事情を目の当たりにしたら、俺が主人公なら先行き不安で冒険どころじゃなくなる! 下手したらモンスターとか魔王とか以前に、財源のせいで国が滅びるぞ。本当の敵は経済か?
 このしょうもない装備をもらった時に腹が立つのは、国王を護衛している兵士の方がよっぽど強そうな装備をしているということだ! いや、その剣と甲冑を渡せよ! ちょっと兵士に話しかけたら「世界はそなたの手にかかっている」とか「どうかご無事で!」とか言うだろ?こいつらは目の前の人間の格好が見えてないのか? 薄い布をまとって右手に棒を持ってるだけだぞ! 世界平和を託しておきながら、どうせ心の中では「今なら俺勝てるわ」とか思ってるんだろ! お前が旅に出ろ!
 結局そんなしょうもない装備を甘んじて受け入れ、いよいよ冒険へと出かけるんだが、ここでもう一つ冷静になって考えて欲しい。果たしてしょぼいのは国王からもらった装備だけなのか? ということだ。それは町を出て数歩歩けばわかる。主人公はちょっとその辺の草むらから飛び出してきたスライムにさえ苦戦する。そう、国王に世界の平和を託された主人公自身がそもそもしょぼいんだ! もはや装備の問題じゃない! なんでこんなやつに任せたんだ?
 そりゃゲーム的に考えれば、主人公は魔王のところにたどり着く頃には、冒険の中でどんどんレベルアップして強くなっているだろう。でも「どうか魔王を倒してくれ!」と頼んだその時は、まだそこら辺の村人と大差ないただの男だったはずだろ?
「ごめん、明日野球の試合があるんだけど、一人体調悪くて出られなくってさ! お前、出てくれない?」 「え、俺野球やったことないんだけど…」
「大丈夫、とりあえず道具は貸すからさ。ほら木の棒と軍手。明日の試合会場までの道すがら鍛えていって。なんかちゃんとした道具欲しいなら、お金渡しとくよ」
「え、500円…?」
「ういっす、頼むな! この試合に負けたら、俺たちのチーム解散だから」
こういうことだぞ!?  現代的に置き換えたら恐ろしいな…
 頼りない主人公に世界を託す理由は「主人公がとても強い一族の末裔だった」ということがゲームによってはある。お父さんが英雄で、そのお父さんをもってしても歯が立たなかった。だからその子どもに世界を託したってやつだ。
 だったらもっと鍛えてから旅に出せ! 万が一冒険の途中で敵にやられてしまうようなことでもあったら、その一族は終わりだぞ!? 国王は何を考えているんだ…
 今世界を揺るがせているウイルスは、俺に任せてくれ! その代わり、こんなゲームみたいなしょうもない始まり方じゃなくて、ちゃんとした道具やお金を渡しといてくれよな。
 じゃ、ちょっくらウイルス退治の冒険にでも出ますか!
 あ、外出自粛だから出れないんだ。
※本記事の内容は個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません。
クリエイター
発掘隊長
UUU計画 宇井 一八
クリエイターNo.20
ウチノアイ
イラストレーター /デザインー
温かみのあるアナログタッチを得意とし、
デフォルメからリアルまで幅広い絵柄で、

少女や植物をチーフにした絵を描く。

instagram
@illust.aiuchino

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